From:もりかずま
先日、母からの要望により、家族総出で福岡県の「かしいかえん」に遊びに行って来ました。
かしいかえんは1956年に開園して、2021年12月に閉園するという事で、65年間にわたり福岡県民に愛されてきた遊園地だったようです。
丁度私の母が生まれた頃に開園した遊園地の様で、私達家族が来園した時にも、平日にもかかわらず、私の両親世代のお客さんもたくさんいらっしゃっていました。
そのお客さん達にとっては、自分が子供の頃に遊びに来て、親になった時にも訪れて、そして今は孫たちを連れてくるような思い出の場所なのかもしれませんね。
私はかしいかえんに来たのは初めてでしたが、息子もとても楽しんでいたので、楽しく過ごすことが出来ました。
楽しくアトラクションにのって遊んでいると、あっという間に昼になり、そろそろ昼食を取ろうと思っていた時に、ある事に気が付きました。
この遊園地、ランチを食べれる所が本当に少ないのです(^^;
パンフレットに載っているレストランは2カ所しかなく、そのほかに屋台が2つ出ているだけでした。
勿論レストランは両方ともいっぱいで、結局屋台で売っていたチョロス(ドーナツを棒状にした様なモノ)とたこ焼きを食べて軽い昼ごはんにする事にしました。
というか、それしか売ってなかったです(^^;
この時に、私はコピーライターのゲーリーハルバートの有名なセミナーの話を思い出しました。
彼は、大衆を前にセミナーをしていた時に、このような話をしたのです。
「もし、俺とあんたらがハンバーガー屋を始めたとしよう。それで、誰が一番売れるか競争したとしたら、あんたらはその競争に勝つためにどんな条件が欲しいと思うだろうか?」
そういうと、そのセミナーを聞いていた人々は各々色々な要望をしてきました。
「秘伝のソースのレシピが欲しい」
「最高のハンバーガーには最高の牛肉が必要だ」
「良い立地があれば勝負できる」
セミナー参加者の答えはバラバラでした。
みんなの答えを一通り聞いた後、ゲーリーはこう答えました。
「よし分かった。あんたらにその条件を全てあげよう。そんな有利な条件を全部あんたらにやったとしても、俺が一つだけ欲しい条件をくれたらそれだけあればここにいる全員を打ち負かす事が出来る」
そういうと会場が静まり返りました。
「一体何が欲しいのですか?」
セミナー参加者の一人がゲーリーに聞くと、ゲーリーは
「俺がたった一つ欲しいもの、、、それは、、、」
「腹をすかせた群衆だ」
彼はそう答えたのです。
かしいかえんの状況はまさにその状態だったんですね。
私が買った屋台だって、別に特別美味しいものではありません。
凄くいい素材を使っているわけでも無くて、どんな油で調理しているのかも分かりませんよね(^^;
いつもだったらまず買わないような屋台ですが、それでも行列が出来ていたんですね。
これって、ゲーリーが言っていた「腹をすかせた群衆」の状態を作れていたのです。
需要と供給のバランスが圧倒的に崩れているからこそ、あっという間に大人気の屋台が完成していたのです。
これが屋台も数十件出ていて、レストランも沢山あるような所だったらどうでしょうか?
まず、間違いなく私が買った屋台も、今の様に売れる事は無いはずです。
もし、あなたが店舗型のビジネスをしたい場合は、是非この事は肝に銘じておく必要があります。
今、既に行っている方であっても、提供する商品やサービスを追加する時などは、この事を思い出してみて下さい。
あなたの地域で、需要と供給が崩れているニッチな分野は無いですか?
―もりかずま