From:もりかずま
お正月と言えば「おせち」ですが、それも数日も続くと違う食べ物が食べたくなります。
それを見越して我が家では、今年はあまり量があるおせちは買わない様にしていたのですが、それでも2日間は余ったおせちを食べる事になりました。
そうなってくると、やはり少しジャンキーな食べ物が食べたくなります。
私の60台の母は、あまりジャンクフード等は食べたがらないのですが、今日ばかりはやはりおせちの味に飽きたのか、
「ポテトチップスでも食べたいね」
と言って来ました。
そしてそそくさと、戸棚を開けて取り出したのはコイケヤの「感激うすしお味」
「皆で食べる?」と大皿にバラバラと盛っていました。
さて、みなさんはポテチと言えばどこのメーカーを思い出すでしょうか?
私はやっぱりカルビーが一番初めに頭に浮かびます。業界シェアも一位を取っていますからね。
ですが、実はこのカルビー、日本のポテトチップスの歴史で言えば元祖でないのをご存知ですか?
実は日本でポテトチップスをはじめて量産したのはコイケヤなのです。
1962年にコイケヤの小池和夫氏が仕事仲間と飲みに行った時に、当時まだ珍しかったポテトチップスを口にした所、その美味しさに感動し、世の中に広めたいという思いで量産を手掛けたという事でした。
ですが、私を含めて多くの人がカルビーの事を思い出すのは業界の70%以上をカルビーが占めているからなのです。
コイケヤは約22%しかありません。
そこで、このままではいけない、、、コイケヤは新しい戦略を考えました。
それが狙うターゲット層を変えるという事です。
今までは、ポテトチップスと言えば若者が食べる食べ物でした。
だからこそ、多少ジャンキーであっても全然OK。そういった売り方をしていたのです。
ですが、コイケヤはターゲット層を中高年に変更し、表紙をリニューアル。
ジャンキーさを減らし、良い食材を使っている様に見せて、イメージの変更を図りました。
このリブランディング戦略が功を奏して中高年層に大ヒットしたのです。
かく言う私の母もその戦略に見事に引っ掛かり、今までジャンクフードとして嫌煙してきた層の顧客すらも獲得するという素晴らしい成果をもたらしたのです。
この様に、同じような商品を扱っていても、狙うターゲットや市場によってもたらされる利益は変わります。
あなただけの武器を見つけるヒントは「あなたの扱う商品やサービスの強みと顧客が求めている所の重なる部分」を考える事です。
貴方だけの武器、是非定期的に見直す様にしましょうね!
―もりかずま
P.S
余談ですが、初めてコイケヤが量産販売したのは「うすしお味」では無く「のり塩」だったそうですよ。